ビットコイン 急落

ビットコインが過去最高値後に急落：直近の値動きと下落要因を解説

11月23日にビットコインは過去最高値圏を付けた後、わずか3営業日で約6％下落し、「急落」と呼べる調整局面に入りました。 本記事では、この下落をどのように捉えるか、考えられる要因と今後注目すべき経済指標、テクニカル面のポイントを整理します。​

ビットコインの直近の値動き

2025年に入ってからビットコインは過去最高値を更新する強い上昇トレンドを維持してきましたが、10〜11月にかけては12万ドル台から9万ドル割れまで大きく値を戻す局面も見られています。 11月中旬以降も高値圏での推移が続く一方で、短期的な利益確定売りが出やすい相場環境となっていました。

今回の急落要因

今回の下落は、個人的には「過熱感に対する健全な調整」という性格が強いと判断しています。 具体的な要因としては、次のような点が挙げられます。​

• 過熱した相場の調整：過去最高値更新後は、短期筋によるレバレッジ取引も増えやすく、利益確定とポジション解消が一気に出やすいタイミングでした。

• トランプ大統領の貿易政策発言：ドナルド・トランプ大統領の関税・貿易政策に関する強硬な発言は、株式や為替を含むリスクセンチメント全体を不安定にさせる場面が続いており、暗号資産市場にもボラティリティ拡大要因となっています。​

• 投資家の慎重姿勢：米金融政策や景気減速懸念が意識される中で、リスク資産へのエクスポージャーを抑えようとする動きが出ており、ビットコインにも調整圧力として波及しました。

• 短期的な思惑買いの反動：ニュースやSNSをきっかけにした短期的な思惑買いが積み上がった後は、その反動で急速に出来高を伴った売りが出やすく、今回も同様のパターンが見られたと考えられます。

今後注目すべき経済指標のスケジュール

今後の相場変動要因として意識しているのが、年末にかけて発表される米国の主要経済指標です。

• 米四半期GDP成長率（3Q・改定値など）：12月下旬に米商務省（BEA）から四半期GDPの改定値や関連統計が公表される予定で、市場の成長見通しや利下げ観測に影響する可能性があります。​

• 米個人消費支出（PCE）価格指数：PCEはFRBが重視するインフレ指標で、毎月「個人所得・個人消費」統計の一部として発表されます。 12月28〜29日ごろに予定されている最新データは、今後の金融政策見通しとともに、リスク資産全般の値動きに波及しやすいタイミングになると見ています。

このため、これら指標の公表日前後は、ビットコイン市場でもボラティリティが高まりやすいと想定し、個人的には相場の変動に注目するつもりです。

テクニカル面：移動平均線とサポート・レジスタンス

過去チャートを確認すると、ビットコインの価格は中長期の移動平均線（MA）から極端に乖離せず、押し目局面ではこれらのラインがサポートとして機能する場面が多く見られます。 直近でも、主要な移動平均線付近で下げ止まりや反発の兆しが出ており、テクニカル的には意識されている価格帯だと考えています。

上記を踏まえ、記事内の画像で示したライン付近に指値エントリーを設定しつつ、価格が下がるほどポジションサイズを段階的に大きくしていく（いわゆるナンピンに近い）スタンスは、あくまで自己責任の運用方針として継続しています。 もっとも、相場が急変するリスクを踏まえ、想定損失をコントロールできる範囲でポジションサイジングとリスク管理を徹底することが重要です。​

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